2013年5月20日月曜日

一年ぶり!

ご無沙汰しておりました。
一年ぶりの更新です。

今年は高知から北海道に場所を変え、植物のことをメインに投稿していこうかと思います。

今後とも、よろしくお願いいたします。

エンコウソウ

エンコウソウ (キンポウゲ科)
Caltha palustris L. var. enkoso H.Hara (RANUNCULACEAE)

湿地などに生える多年草。ミズバショウの近くに生えていることもあるらしい。

リュウキンカ(C. palustris)の変種扱いの種で、リュウキンカととても良く似ている。
主な違いは、リュウキンカの花茎が立つのに対し、エンコウソウは横に這うこと。
ちなみに、エゾノリュウキンカ(C. fastulosa)にも似ているが、雌しべが15本あること、また全体的に大きい点、リュウキンカ同様に花茎が立つ点が異なる。ちなみに、エゾノリュウキンカは別名・ヤチブキとも呼ばれ、葉の雰囲気がフキに似ており、北海道では春の山菜として食べる人もいるとか。

リュウキンカの仲間(変種レベルという意味で)はアジア、ヨーロッパやアメリカにもいるそう。属内で形態が似ていること、環境による種内変異から、分類が難しそうなグループではあるようです。

葉がキンポウゲ科らしくありませんが、花はなるほど、雄蕊が多数あって、いかにもキンポウゲ科らしいです。

2012年5月23日水曜日

アサザ(正門付近)


アサザ(ミツガシワ科)
Nymphoides peltata (S.G.Gmel.) Kuntze (MENYANTHACEAE)

牧野植物園、正門受付手前の池に繁茂。
同じ場所にデンジソウもあるのですが、デンジソウを駆逐しそうな勢いな気がする…。

2012年5月19日土曜日

トチノキ (温室への回廊)

トチノキ <トチノキ科>
 Aesculus turbinata Blume
In English: Japanese horse chestnut

トチノキの花。といっても、撮影は5月8日なので、16日に見た時は、もう花は終わりかけておりましたが…

トチノキの実は、そう、「栃の実」です。食べようと思うと、アク抜きが大変な実。
花はどんなのかというと、こんな花なんですね。トチノキは高木になるので、なかなか花を目にする機会がありません。ということで、今回、望遠を使ってなんとか撮影成功です。
訪花昆虫はマルハナバチでしょうか。写真の奥に写っている、ずんぐりとしたハチが何匹も来ていました。

分類の話をしておくと、トチノキ属(Aesculus)はここではトチノキ科としておりますが、最近の研究ではムクロジ科とされています。ニガキ科、ミカン科、ムクロジ科は近縁であることがわかっていますが、分子系統解析でなかなかキレイに解けず、分類がスッキリしていないグループです。
現在(2012年5月19日)の最新の情報では、このムクロジ科には旧ミカン科サンショウ属、カエデ科(カエデ属)なども含まれています。トチノキと近縁なのがカエデ科で、同じ亜科としてまとめられています。

(おまけ)



アメリカアカバナトチノキ 
Aesculus pavia L.
In English: red buckeye

牧野植物園の薬草園から山に入り込んですぐのところで見つけました。
花は随分とトチノキと違いますが、葉はよく似ています。
こちらは低木(4~6m)にしかならないようです。撮影した個体も2mくらい、花は1.5mくらいの高さにありました。

マテ(温室)


マテ <モチノキ科>
  Ilex paraguariensis A. St. -Hil.  <Aquifoliaceae>

In English: Yerba mate

マテ茶の原料となる植物。南アメリカ大陸原産。
ソヨゴとよく似た花を咲かせています。


ソヨゴ(本館周辺)


ソヨゴ(モチノキ科)
Ilex pedunculosa Miq.(AQUIFOLIACEAE)

西日本では割りとよく見る木。
その割に花が記憶にないのは、とても小さくて見落としやすいからなのでしょう。
雌雄異株です。写真の花は雄花と思われます。



よく見ると、蕾を虫が美味しそうに食べていたので、思わず写真を撮ってしまいました。

パパイヤ(温室)


パパイヤ(パパイヤ科)
Carica papaya L. (CARICACEAE)

In English: Papaya

メキシコ南部原産。
パパイヤ科はスミレ目に属するとされていましたが、最近は分子系統解析の結果を踏まえ、アブラナ目に入るとされています。パパイヤ科と姉妹群(系統的に近いと考えられているもの)にワサビノキ科があります。


ちなみに、上記の写真は品種が異なるので注意。